この人がBinanceを作ったCZ氏か!まだ40代だって!若い!
今回はかりんもアルトコインを買うのにヘビーユーズしている世界最大の暗号資産取引所、Binance(バイナンス)創業者兼CEOのChangpeng Zhao(趙 長鵬、チャンポン・ジャオ、通称CZ)氏の経歴からBinanceを創業するに至るまでを調べてみよう!ここでは業界で呼ばれているように、CZ氏と呼ぶね。
仮想通貨取引所Binance(バイナンス)社長、Changpeng Zhao(通称CZ)氏はどんな人?
1.幼少期~学生時代
CZ氏は中国は江蘇省にある小さな町に生まれた。父親は大学教授だったんだけど、その後1980年代後半、CZ氏がまだ12歳の時に一家でカナダのバンクーバーに移住した。このとき家計は決して裕福ではなく、CZ氏は高校生のころにマクドナルドやガソリンスタンドなどでアルバイトをしながら高校に通い、家計を助けていたという。
幼い時から中国とカナダでの生活を経験し、この時からCZ氏は国際感覚と、中国語と英語の2か国語を操る言語能力を身に着けたようだね。
その後CZ氏はカナダのモントリオールのマギル大学に入学し、コンピュータサイエンスを学び卒業した。
2.取引所でのエンジニア時代と会社の起業
マギル大学を卒業したCZ氏は、東京証券取引所の下請け会社にインターンシップをした。そこでは取引注文をマッチングするソフトウェアを開発。その後はニューヨークに移りBloomberg Tradebookに4年間勤務し、先物取引ソフトウェアの開発を担当した。CZ氏のキャリアは順調で、27歳で取引システム開発のためのコンピュータ・コーディングを完璧にこなし、ニュージャージー、ロンドン、東京でチームを管理するために2年間の間に3回も昇進を成し遂げた。
CZ氏はその後、仕事を辞めて自分の会社を立ち上げることに決めた。2005年には上海に移住し、ブローカー向けの最速の高頻度取引システムで知られることとなる、フュージョン・システムズ社を設立した。
証券取引所でのエンジニアとしてのシステム開発の経験が長いんだね!技術畑を歩んできた感じだ。
3.仮想通貨との出会い
2013年に、CZ氏は中国の大手仮想通貨取引所であるBTCチャイナに出資する機会を得た。その時に他の出資者の一人で中国の有名なベンチャー・キャピタル(VC)であるライトスピード・ベンチャーズのマネージングディレクター、ロン・カオ氏とCZ氏は仲良くなったのだが、ロン氏は、CZ氏に仮想通貨のビットコイン(BTC)とリップル(XRP)を紹介した。そして「なぁCZ、ビットコインについて調べたらどうだ?結構面白そうだよ」と話しかけたそうだ。
これがCZ氏と仮想通貨ビットコインとの出会いだった。そこからCZ氏は昼夜を問わずビットコインについて調べ上げ、ビットコインを心から気に入った。
そして2014年には、CZ氏は上海にある自分の家を売って、その売却資金をすべて使ってビットコインを購入した。それ以来、CZ氏は今までそのビットコインをほとんど売却しないまま保有しているそうだ。
また、CZ氏はすぐに、ビットコインは今後国際的にかなり役に立ち、上手くいくだろうと考えた。なぜならCZ氏自身、国家間の送金で多くのトラブルを経験したことがあったからだ。CZ氏は中国、カナダ、アメリカ、香港、日本と複数国に住んだ経験があるんだけど、現状の国際間の送金システムの使いにくさ、困難さには非常に苦労していた。その苦労を解決できるのがビットコインであると考え、CZ氏にビットコインの成功を確信させたんだ。
自分の家を売却して全額ビットコインを購入するとは!2014年でまだビットコインの知名度も低い時にそんなことができるのはすごいことだね。
4.仮想通貨関連企業で働く
CZ氏は、2013年12月には当時始めていた自身のインターネット関係のスタートアップを辞めて、暗号資産関連の企業に移ることにした。
出資していた仮想通貨取引所のBTCチャイナに入社することも考えたのだけど、当時東京でCZ氏は、「ビットコインの神様」とも呼ばれるビットコイン関連スタートアップのエンジェル投資家であるRoger Ver(ロジャー・バー)氏と出会う。そこで仮想通貨ウォレットの会社であるBlockchain.infoに来ないかと誘われ、CZ氏はそのオファーを受けることに決め、3番目の社員として開発メンバーに参画した。しかしやがてBlockchain.infoの創始者であるBen Reeves(ベン・リーヴス)が会社を辞め、ベンが非常に若く優れた技術者だったこともあり、後を追うようにCZ氏もBlockchain.infoを辞めてしまった。
その後CZ氏は、香港に拠点を置くOKCoinという仮想通貨取引所に入った。取引所のシステムに携わることは、過去に証券取引所のシステム開発に関わったCZ氏のキャリアにもマッチしていたんだ。そしてCZ氏はOKCoinの最高技術責任者(CTO)に就任した。
CZ氏にとって、OKCoinでの経験は後のBinanceの立ち上げに非常に助けになった。OKCoinにCZ氏が参画したのは、まだ社員が20~30人ほどで、OKCoinが創立して数か月の頃だったのだけど、そこでの試行錯誤の経験のおかげで、Binanceでの失敗を回避することが出来たのだという。2015年にはCZ氏はOKCoinを文化的な価値観の違いを理由に辞めている。
その後は自分の会社を立ち上げることにして、最初は他の取引所にクラウドでの取引所システムを提供する会社を目指していたが、その中でフィアット通貨(法定通貨)を使わない取引所をスタートさせ、それがBinanceの創業に繋がった。
仮想通貨関連企業で働いていたのはこの間たった2年間だから、なんというか、すごいスピードでCZ氏が学び意思決定しているように見えるな。
5.Binanceの立ち上げ
CZ氏はICOで調達した1500万ドル(約17億円)を元に2017年7月、仮想通貨取引所のBinance(バイナンス)を立ち上げた。
その後、Binanceは驚くべきことに、わずか約8か月で取引量世界最大の仮想通貨取引所に成長したんだ。Binanzeの躍進は、後にその他各国で立ち上がった仮想通貨取引所がその後を追う模範となった。
なぜBinanceは8か月という驚くべき短期間で世界一の仮想通貨取引所に成長できたのか、その一つは、このCZ氏の生い立ちに起因するグローバルな社内文化や、取引所での技術的な数多くの経験に加え、ICO資金を使って非常に優秀で容量の多いシステムをゼロから構築することができたことが挙げられる。
また、CZ氏は後に、ICOで素早く簡便に資金を調達できたことは本当に大きな助けだったと振り返っている。逆にもしベンチャーキャピタル(VC)などから資金調達した場合は、ICOよりも2年は多く資金調達に時間がかかり、その間にライバルたちの取引所が次々に乱立し、Binanceは存在すらできなかっただろうと話している。また、ICOのおかげで資金を引き受けた人がBinanceのユーザー登録をするため、取引所がローンチする前から既に2万5千人のBinanceユーザー登録を確保できていたこともスムーズなスタートに大いに貢献した。ICOに参加した人がBinanceのユーザーになり、そのまま投資家にもなってくれたんだ。
ICOは今は色んな批判があるけど、Binanceにとっては素晴らしい資金調達手段になったね。にしても8か月で世界一になるスピード成長は異次元だ!!
CZ氏はインタビューで、自身の中国で産まれカナダで育つという、二つの異なる文化が混ざり合い生きた経験が、CZ氏自身の在り方や、Binanceの運営手法に大きな影響を与えていると話している。
中国人はとてもよく働き、たとえ夜中の11時でも顧客から要望があれば電話を取って対応する。Binanceのチームは、そういった勤勉に働く文化を持っているという。
一方のカナダでの経験は、移民国家であり、あらゆる種類の人種や生まれの異なる人々が交わる国であり、国際的に世界に対してとてもオープンで、外部の人に対し友好的な国だった。CZ氏はこのようなカナダの特徴に影響を受け、地球は単一の存在であるというオープンな考え方をしているんだ。
強く一国にこだわる考えを持たず、世界中のすべての国がサービスの対象で、世界中のすべての人が顧客であり、従業員なのだ。Binanceのチームはこのような思想の元、真に国際化されており、Binanceのユーザーもまた国際的で多様性があるわけだね。
Binanceのユーザーは本当に世界中にいるよね。国境にこだわらず世界に向けたアプローチを最初からできたことが、Binance急成長のカギでもあったんだろうな。
6.投資家としてのCZ氏
仮想通貨の投資家としてのCZ氏は極めて慎ましやかだ。2014年にビットコインの可能性に感銘を受けて家を売却し売却資金の全額でビットコインを購入したのが初めての仮想通貨投資だったが、その後ほとんどをまだ売らずに持ち続けているという。
また、CZ氏はその他のビットコイン以外の資産はバイナンスコイン(BNB)を保有しているらしい。Binanceとの利益相反を避けるために、会社ではビットコインとバイナンスコイン(BNB)以外の仮想通貨銘柄は保有しない方針があるという。
7.世界の億万長者になる
CZ氏はフォーブスの「暗号通貨分野で最も裕福な人物」ランキングにも名を連ねており、2021年の時点での資産は19億ドル(約2,200億円)と推定されている。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、CZ氏のBinanceの株の保有持ち分は30%で、Binanceの元幹部はBinanceが上場すれば時価総額は3000億ドル(約35兆円)に上ると語っていたとのことだ。そうすると、Binanceの株式の価値だけで、35兆円×30%で5兆円もの資産をCZ氏は保有することになる。
CZ氏は他にも個人で所有する仮想通貨を持つことから、これらの価値も合わせると世界の億万長者になることは間違いなさそうだ。
ただ、CZ氏は自身の保有する資産に関しても、非常に慎ましい考えを話している。CZ氏は、ロックフェラー氏のような多くの起業家がそうしてきたように、長期的には自分の個人資産の90%から99%までを寄付する予定だと表明し、他の大富豪の行動に倣うとしている。
CZ氏は兆円レベルのお金持ちだね!でもそのほとんどを寄付するなんて、ノーブレス・オブリージュという概念を全うしている。無欲なんだなぁ。
8.グローバルな人物像
ここまで紹介してきたように、CZ氏は非常にグローバルな視点を持った起業家だ。CZ氏は社会人生活の間、日本や香港、シンガポール等にも移住しており、非常に世界市民的なバックグラウンドを持っていることが分かる。言語については、中国語と英語を話し、フランス語と日本語も少し話せるようだ。
Binanceでは世界中の様々な地域に正式な本社を設立するというCZ氏のビジョンがある。ブロックチェーン、仮想通貨に関わる企業らしく、分散型の原則を採用しようとしたんだ。このビジョンではBinanceに本社は存在せず、従業員は世界中で働き、国境という概念がない。まさにブロックチェーンやDAOといった分散型組織の概念と、CZ氏が経験してきたグローバルで国境のない感覚がマッチした会社の在り方だ。
しかし今は、CZ氏はBinanceは明確なグローバル本社を実際にどこかの国に置くことが必要だと感じているらしい。そうでないと各国規制当局とのやり取りが非常に難しいようだ。
分散型組織をBinanceで実現しようとするとは、一歩先を行く発想で非常に面白いね!Binanceは確かに日本も含めた規制当局との折衝で苦労してきたから、少し先を行きすぎているのかも。
9.まとめ
CZ氏について少しは理解が深まったかな?CZ氏のグローバルな国際感覚と、取引所のシステムエンジニアとしての技術への知見がBinanceの成功に深くかかわっていると感じられるね。今はBinanceは中央集権的な取引所だけど、分散型取引所のDEXやNFT、DAO、Web3.0と、仮想通貨やブロックチェーンはより広範囲な技術と新しいサービスに広がりを見せている。
今後Binanceがどんな次の一手を打っていくのか、かりんは本当に楽しみだよ!
よーし!今日もBinanceでアルトコイン買いに行こう!!!
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