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仮想通貨取引所bitFlyer創業者、加納裕三氏はどんな人?

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BitFlyer創業者、現在はBitFlyer Blockchain代表|加納裕三氏の画像
bitFlyer創業者、現在はbitFlyer Blockchain代表|加納裕三氏

加納さんは、Twitterでの発信も活発だし、仮想通貨取引所の顔ってイメージがあるよね!

今回は国内大手仮想通貨取引所bitFlyerの創業者、加納裕三(かのうゆうぞう)氏について、人物像を深く掘り下げてみよう!

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仮想通貨取引所bitFlyer創業者、加納裕三氏はどんな人?

1.幼少期~学生時代

加納氏は1976年に愛知県で産まれた。

大学は東京大学の理科一類に入学し、学部卒業後は東京大学の大学院に進学。工学系研究科に所属していたそうだ。うん、とにかく頭が良いことがわかる!

2.ゴールドマン・サックスに就職

大学卒業後、加納氏は2001年に日本ではなくアメリカのゴールドマン・サックス証券エンジニアとして入社し、自社決済システムの開発に携わった。日本ではなく本場アメリカのゴールドマン本社に入社するって凄いよね。

その後加納氏は一旦BNPパリバ証券に転職するも、2007年には再びゴールドマン・サックス証券に舞い戻りデリバティブ・転換社債のトレーダーとして活躍した。そして、実はその頃から加納氏は自由に副業に取り組み、既に相当やり手のビジネスマンだったそうだ。

加納氏は元から起業家を志望しており、ゴールドマン・サックス証券に入った目的も、企業のためのお金を稼ぐのに効率が良かったからなのだそうだ。

加納氏は東大では流体力学の研究を専攻しており、加納氏の生まれがトヨタのお膝元の愛知県だった影響か、本当は自動車メーカーでエンジンやボディの設計をやることを夢見ていたそうだ。ちょっと意外だよね。でも就職説明会で、「エンジンは新卒には無理。まずはハンドルの設計からだ」と言われ、道のりが長すぎると感じていた。その時に東大の先輩に、「ゴールドマンなら新卒で1000万円貰えて、毎年1000万円ずつ年収が増えるぞ」と誘われ、それならばとゴールドマンに入ることを決めたんだ。

文句なしのエリートコース!目的意識がはっきりしているよね。

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3.会社に勤めながら起業家へ

ゴールドマンでの仕事は、同僚や先輩に優秀なエリートが集い、プロフェッショナルな空気を加納氏は楽しむことができた。しかもゴールドマンでは副業も許されていたため、起業家を目指す加納氏にとってはチャンスが多い環境だったんだ。

加納氏は早速副業に取り掛かった。当時は羽田空港の再拡張が進み始めた時期だったため、儲かる路線を確保できればうまくいくと思い、航空会社を作ろうと考えた。加納氏は商社に掛け合って一機70億もするボーイング737の買い取り交渉まで行っていたが、うまく資金が集まらずに断念したそうだ。

実は「bitFlyer」という社名も、加納氏の飛行機好きが高じて、飛行機を連想させる名前にしたらしい。加納氏は個人の趣味として、グアムでセスナのライセンスを取得しソロフライトができる腕前を持っているんだよ。

その後もダーツバーを経営したりリモートの家庭教師サービスを考案するなど、副業という名の新規ビジネスの経営に、かなり幅広くチャレンジしていたようだ。

ゴールドマンってだけでも凄いのに、そのうえ副業、というか起業もするって超人すぎる!航空会社を作ろうとしていたなんて、発想が驚きだよね!!

4.ビットコインとの出会い

加納氏がビットコインのことを初めて知ったのは、2010年のことだった。ゴールドマン・サックスの同僚が ”Hey!Yuzo, do you know Bitcoin?” (「裕三、ビットコインって知ってる?」)とある日話しかけてきたそうだ。同僚はその場でパソコンのキーボードを叩いて加納氏にビットコインのトレード画面を見せ、「これが新しいお金だぜ」と言ったという。その同僚はビットコインの仕組みも詳しく説明してくれたのだけど、当時の加納氏はまだビットコインについて信用できず、ただの数字ではないかと疑っていたらしい。

それでも加納氏の脳裏にはたびたびビットコインのことがよぎり、定期的に思い出してはビットコインの価格を見るようになった。さらにサトシ・ナカモト論文も読み込み、ビットコインの仕組みについても論理的な確証を得て、その素晴らしさに納得するようになっていった。

そうこうしている内に、2010年には1ドルだった1ビットコインの価格が2013年には10ドルと10倍に上がり、2013年3月のキプロスショックの時には最高値が250ドルにまで跳ね上がった。加納氏はこの250倍にも価値が値上がりしたビットコインに釘付けになったんだ。

さらに、2013年にはアメリカのFRB(連邦準備制度理事会)議長のバーナンキ氏が、議会で「ビットコインは長期的には可能性を秘めている」と発言したことを知り、当初は加納氏自身ですら懐疑的だった仮想通貨の価値が、実際に価格が上昇しバーナンキ氏までその将来性を認める状況にまで至り、いよいよ仮想通貨の将来性と信頼性の確からしさを確信するようになったそうだ。

ビットコイン自身の仮想通貨としての盛り上がりと世間からの認知が、加納氏にビットコインの未来を確信させてくれたんだね。

5.bitFlyerを創業

加藤裕三氏の画像

2014年1月、加納氏は念願の仮想通貨取引所のbitFlyerを創業した。しかし非常に運の悪いことに、創業後わずか一か月の2014年2月に会社がビットコインを預けていたマウントゴックスが倒産してしまったのだ。

実は加納氏は、ビットコインの販売所をまずやろうとして、ツテを辿ってビットコインをあちこちからかき集めていた。そして集めた大量のビットコインの大半を、マウントゴックスに預けていたんだ。当時のマウントゴックスは世界のビットコインの預かり資産の80%のシェアを持っていたから、当時は誰もがマウントゴックスを利用していた。結局マウントゴックスの倒産によって、bitFlyer創業後に集めたビットコインは引き出せなくなり、全て吹き飛んでしまった。

しかし加納氏と、共同創業者でゴールドマン時代の上司だった小宮山氏は、腹をくくって事業継続を決めた。起業したばかりでお金はなかったので、当初は四谷のパン屋さんに入り浸って、取引所のコードを一緒に書き続けていたそうだ。

何というタイミング!マウントゴックス事件は本当に色んな仮想通貨関連の当時の経営者に影響を与えているね。

2人の創業当初の苦労はすさまじく、2015年になっても一日の売上は2000円にしかならず、3000円のカーテンを買うかどうかで揉めることまであったそうだ。さらには、ベンチャーキャピタルからの出資の話がまとまったのに急にハシゴを外され白紙に戻されてしまうなど、資金繰りに非常に苦労をした。加納氏はストレスで、毎日熱と吐き気に襲われたそうだ。

しかしそのように事業が厳しい中でも加納氏の仮想通貨業界を見通す視野は広く、2014年には加納氏はJADA(日本価値記録事業者協会:現在の日本ブロックチェーン協会)という業界団体を立ち上げていた。JADA立ち上げの背景には、仮想通貨に関する法整備から整えないと、いつまでも仮想通貨はアンダーグラウンドな世界のものになってしまい仮想通貨の未来は切り開けないと加納氏が感じていたことがあった。それだけでなく、bitFlyerはこの時期にオフィスを永田町に移し、規制当局との対話などのロビー活動にbitFlyer創業すぐの頃から力を入れていた。

こういった加納氏の尽力もあり、2016年には世界初の仮想通貨規制を盛り込んだ改正資金決済法が日本で成立したのだと言えるだろう。

加納氏はbitFlyerの創業だけでなく、法改正への提言や自主規制ルールの策定に尽力して、仮想通貨取引業界全体の発展に貢献したんだね。本当に先を見通す力が優れた経営者だ!

6.bitFlyerの経営

その後、bitFlyerは加納氏の経営手腕により軌道にのり、2017年にはビットコイン取引量で世界一を成し遂げた。

また、株主構成の面に着目すると、bitFlyerの株主には創業者である加納氏や小宮山氏の他に、電通デジタル・ホールディングス、三井住友海上キャピタル、三菱UFJキャピタル、リクルートなど大企業やその子会社の顔ぶれが揃っており、bitFlyerの大企業を巻き込んだ資金調達の実力の高さがうかがえる。

bitFlyerを見事国内大手仮想通貨取引所として成長させた加納氏だったが、社長の座からはあっさりと引退してしまう。2019年にはbitFlyerの社長を退き、会長として海外取引所とブロックチェーン技術の研究に専念することにしたんだ。ちょっと早いような気もするけど、色々と事情があったのだろう。

実はbitFlyerの社長職は、2019年に加納氏から平子氏に交代してから、2020年には三根氏に交代2021年にはまた社長交代が起きて2022年2月現在は林氏が務めている(林社長に関する記事はこちらを見てみてね!)。

2年間で3回社長交代が起きたことになる。

ん?2年で3回の社長交代?なんか雲行きが怪しくなってきたな…

7.金融庁とbitFlyerの確執

金融庁の画像

正直、たった2年間で3度も社長交代が起きるのはちょっと頻度が高すぎる気はする。その背景には、創業者でありbitFlyerの株を40%保有し未だ影響力を残す加納氏の路線と、交代後の新社長とが折り合わなかったという話がある。特に金融庁との太いパイプを有していた三根氏の社長交代は、もともと金融庁との折り合いがあまりうまくいっていなかったbitFlyerにとって、頼みの綱を失い、金融庁と更なる深い溝を作ってしまったことになる。

前述の通り加納氏は仮想通貨業界の発展に貢献するため、日本政府や金融庁に対し積極的な働きかけをしてくれていたのは事実だ。しかし今はそれが裏目に出て、歯に衣着せぬ物言いで、金融庁の指摘や指示に素直に従わない加納氏を金融庁が嫌っており、加納氏がbitFlyerの社長であり大株主である限り、bitFlyerを上場させないと渋っているという噂がある。確かにこの40%株主の加納氏との折り合い如何や、鶴の一声で社長がコロコロ交代してしまう状況ではとても安定した経営は望めないし、ガバナンス上でも金融庁が懸念を示すのは無理のないことにも思える。

もし加納氏が40%の持ち株を手放せば、議決権が無くなるので加納氏がbitFlyerの経営に口を出すような事態もなくなり、おそらく今後このような頻繁な経営陣の交代といった内部の混乱は収まるだろう。金融庁は加納氏が大株主から退くことによる影響力の排除を望み、加納氏もまた、上場や登録などbitFlyerの未来を想えば金融庁の要望を飲まざるを得ない。

それで今は加納氏は40%の自身のbitFlyer株式の売却先を探している状態らしい。

金融庁と仲良くしておかないと、上場や業者登録など、色々と物事がスムーズに進まなくなっちゃうんだね。うーん…

8.bitFlyerの身売り

そうして持ち上がったbitFlyerの身売り話だが、既に色々と報道がされているものの、なかなか実際は進捗がない状況だ。

2020年には加納氏が持ち株を売却し、bitFlyerが他社に買収されるというニュースがあった。報道によると、bitFlyerの買収を希望する企業からの応募は殺到したが、日本国内企業の応札額は価格が低すぎて、1000億規模の株式の買い取り価格を希望した加納氏の願いに届かなかったらしい。

一方で最高値を提示し優先交渉権を得たのは、今はシンガポールに本社を移転しているが、元中国系の大手仮想通貨取引所「Huobi(フォビ)」だった。しかしここでフォビが中国系であることから、bitFlyerを買収した場合に顧客データなどがフォビを通して中国政府に渡ってしまう危険や、このタイミングでフォビ自身が従業員から本人確認の不備などの内部統制上の問題を内部告発されるなど、次々に問題が噴出した。

そして中国政府による仮想通貨取引所への締め付け強化を理由にフォビが一旦の交渉中断を申し入れたところ、bitFlyerはこれに応じず、両者の売却交渉は流れてしまったとのことだ。

その後はメルカリに買収される話も持ち上がったが、加納氏が何らかの理由で商談を断り、白紙となってしまったという。既に社長の座を退いたとはいえ、やはり40%株主である加納氏の大株主としての存在感は大きく、今後bitFlyerの買収動向は加納氏次第ということになりそうだ。

その後もbitFlyerは日本や海外の買収希望者と交渉を継続したけれど、仮想通貨市況の回復でbitFlyerの売値は高騰し、高すぎるとして価格が折り合っていない。2022年2月現在時点で未だbitFlyerが売却されるという新たなニュースは入っていない。

えっ、bitFlyerを売却したくてもなかなかできない状態なんだね。でもそれも40%株主の加納氏がコントロールしていることでもあるから、どこかで加納氏が折れて妥協してでもディールをまとめてくれないと、bitFlyerの会社としての次のステージへの成長が遅れるんじゃないかと心配だね…

9.加納氏の現在

加藤裕三氏の画像

現在の加納氏は、ブロックチェーン技術を活用したサービスを提供するbitFlyer Blockchain代表を務めると共に、自身が2014年に立ち上げた日本ブロックチェーン協会(JBA)の代表理事に就任している。

プライベートでは、実は加納氏は過去に世界49か国を旅した経験があり、エベレストのベースキャンプまで登山した経験もあるそうだ。英語も話せるし、かなりアクティブなんだね!

また、非常に発言力がありアサーティブな加納氏は、日本の仮想通貨の未来について日本の規制を論点に積極的なオピニオンを発信している。みんなもよく、TwitterやNewsPicksなんかで加納氏のコメントを見ることがあるんじゃないかな。結構業界のことを知るのに加納氏の意見は参考になるので、かりんは見かけたら読むようにしているよ。

ここで加納氏の意見の一つを紹介しよう。

アメリカで上場している最大手のCoinbase(コインベース)の預かり資産は何と約20兆円にも達しているけれど、日本の最大手の一つであるbitFlyerでは預かり資産はたった8000億しかない。この原因を、厳しすぎる日本政府の規制の影響だと、加納氏はコメントしているんだ。

実際、日本では上場銘柄は増えないし(日本で上場銘柄が増えない理由についてはこちらの記事を参照してね。名目上は仮想通貨の業界団体が規制しているけど、実質はやはり日本政府、金融庁の規制が厳しすぎると思う。)

日本の機関投資家もなかなか仮想通貨を投資対象として見る動きが鈍い。

日本の仮想通貨関連企業は取引所をはじめとして小粒なサイズ感にとどまっており、これでは未来のGAFAのような素晴らしいスタートアップが生まれることは望めないと加納氏は話している。

さらに、これは日本の仮想通貨投資家なら誰もがそうだそうだ!と賛同するところだけど、加納氏は仮想通貨取引の収益に関する税制改正要望もロビー活動を続けてくれているらしい。

日本の仮想通貨取引への税制は他国と比べて本当に最悪で、仮想通貨で儲けた人を無理やりカツアゲしてるようなものだし、仮想通貨ビジネスを日本でやろうとする優秀な人材はみんな諦めて海外に行ってしまっている…加納氏には頑張ってほしい!

10.まとめ

bitFlyer創業者の加納氏のことがわかったかな?とても才能と経営力のある人だし、仮想通貨業界の未来を真剣に考えている人だけど、金融庁との対立やbitFlyerの相次ぐ社長交代、保有株の売却難航など、その自分の意思を貫き通す強い姿勢ゆえに、会社としては難しい局面にあるのかもしれないね。

でも加納さんのTwitterでの発言はとても勉強になるし、仮想通貨に未来を感じているかりんとしては、これからも加納さんには仮想通貨業界に居続けて、業界を盛り上げていってほしいなと思っているよ。

仮想通貨業界の顔として、もはや加納氏はなくてはならない存在だと思う!


他の仮想通貨取引所の創業者や社長の経歴もチェックしてみよう!


加納裕三氏はTwitter上で積極的にオピニオンを発信しているので、よかったらフォローしてみてね!

加納裕三 ⚡️(Yuzo Kano) (@YuzoKano) / Twitter

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